遠隔操作ウイルス報道でいちばん納得できないこと

もふもふあげさん セキュリティ
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先日 10 日に逮捕された男性なのだけど、マスコミは速報段階から容疑者の実名を出しまくって報道している。警察側からは事前に情報がリークされていたようで、酷かったのは逮捕する約2時間前に逮捕状が出されたことを伝えるニュースが流れてしまったことか。

この件に関してはモトケン (@motoken_tw) さんが『逮捕情報の事前漏洩【遠隔操作ウイルス事件】 | ヤベラボ(モトケンブログ 3rd)』というエントリを書かれているので、詳細はそちらを。リークに関しての考察は同ブログの『どうしてリークするのか?【遠隔操作ウイルス事件】 | ヤベラボ(モトケンブログ 3rd)』も参考に。

私の周辺ではこれまでのことも踏まえて「今回も誤認逮捕で冤罪だったらどうするのか」という意見が多勢を占めていて、にも関わらず、容疑者の実名はがんがん流されていることに私はとても違和感を覚えてしまうわけです。

NHK ニュースでは『遠隔操作事件 ネットは慎重意見目立つ NHKニュース』の記事のように容疑者の実名を書いてはいない。実際これで十分伝わる内容なはずなのだが、他のメディアでなぜそれができないのかが不思議でしようがない。いじめや体罰の問題であれだけ特集を流すのに、マスコミ自身が行ういじめとも取れる行為は誰にも止められないらしい。

今日は早起き(個人比)したということもあって、午前中は『モーニングバード!』を観ていたのだけど、そこで容疑者が通っていた猫カフェの映像が流れたのには驚いてしまった。映像には猫をひざに乗せて「(容疑者は)こんな風に猫を抱えて撫でてました」などという顔にモザイクの入った従業員が映っていたのだけど、このような情報をホイホイと流してしまっても良いのだろうか。

容疑者の段階で猫カフェで遊ぶ姿まで晒されて、しかもそれが実名報道とセットであるとか、捕まったら最後プライバシーもへったくれもありゃしないわけで、どこまでも容赦なく叩かれる『容疑者』にはさすがに同情の念を禁じ得ないのであります。さすがにあの映像はやり過ぎだろうし、個人的には到底納得できる内容でもなかった。

猫に関する記事にはこのようなものもあった。実名部分を伏せたのは私。

●●容疑者は猫がきっかけとなって逮捕につながったことから、猫に対する執着心がうかがえる。

 ●●容疑者が9日に訪れた台東区にある猫カフェの店長は、●●容疑者の様子について、「ソファで猫を抱き上げて、膝に座らせたり、あとはフロアをうろうろしている猫と猫じゃらしなどを使って遊んだり、生ビール1杯をご注文いただいて、1時間、猫と遊んでいました」と話した。

 また、●●容疑者は7日に別の猫カフェも訪れていたことがわかっている。同じく台東区にある「浅草ねこ園」の店長は、「7日の日はじっと座っている時があって、そしたら猫が膝の上に乗っかってきた。膝の上でなでたりしていました。猫を見ている時ぐらいはニコリとしていたが、通常は無表情ですね」と話した。

PC遠隔操作で逮捕の男、猫に執着 | 日テレNEWS24

このような内容がニュースになってネット上でも流れるであるとか、もう頭がおかしいとしか思えない。犯人であることが確定したら報道しても良いとも思っていないけど、容疑者の段階からこれはやはり行き過ぎ。もっと情報が出てきてから、犯罪に関する詳細を流す報道だけで問題ないはず。

Twitter では朝日新聞紙面における「ソースコード」という言葉の使い方がおかしいということが話題になってネタ化していたけども、その程度の知識の人間が多いから猫の話が大きく取り上げられてしまうのだろうか。本題部分がまともに説明も出来ないのに、枝葉以下の話題を流してる場合じゃないだろう。そういうのは週刊誌にやらせておけばいいんだよ。

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