米国企業推しの地方自治体関係者な方々へ


私はGmailをメインで利用しているし、TwitterやFacebookやEvernoteのアカウントも所持して利用している。

ただ、例えばメールでも「これは大事」だと考えたものは取得したドメインを利用して国内のメールサービスを使うことにしているし1 、Dropboxに保存するファイルでもそれが大事なものであれば暗号化ディレクトリを作った上で、そこにファイルを保存するという作業を行っている2

まぁそれでも、それなりの個人情報が実は大きな組織に取得されてはいるであろうということは雰囲気だけども認識としてもあったりはする。個人の情報でも本当にダメだという部分しか隠してないから、ある程度の許容範囲として個人情報が取得されるのを認めているという状況。

ガチガチに考えても不便になるだけな世の中だしねぇ。

Twitterなどでの発言に関して言えば、設定情報も含めて「何かあればその情報を使われるのであろうな」というくらいの認識はしている。Amazonでの行動パターンであるとかそういうことに関しても、Amazon以外のどこかに補足されてるかもしれない……そういうことは頭の隅には入れてるつもり。

こういうのは個人レベルだから許容していたりするものであって、どこまで許せるかの線引きは個人個人に委ねられるものでもあって、もっと緩くて構わないのであればクラウドサービスで暗号化ディレクトリを作成するなどということは考えないだろうし、逆にもっと厳しく考える人はGmailを使うなど以ての外だし、Facebookに個人情報を毎日垂れ流すようなことなど絶対にあり得ないと考えることでしょう。

そういうことを考えつつ、これを日本の自治体が正式に採用することになるとなれば、という話。日経新聞でも記事になっていたけれど、米国政府がネットワークに流れる個人の情報を収集していたらしい。実際にどうなのかはわからないけれど、気になったのは以下。

米政府には米国外に住む「非米国人」の情報をネット企業から収集することが法律で認められていると強調した。

米政府、市民のメールや通話履歴を収集 現地報道  :日本経済新聞

この部分、米国企業のサービスを利用している他国の方々のあらゆる情報収集は米国の法律において認められてるということなのですよね。間違っていなければ。ということは、例えばFacebookに自治体サイトを移行して職員にもアカウントを作成させて話題になった佐賀県武雄市3 の関係者はどう考えるのでしょうかね。

まぁ市のページは広報的なものだから表向きの情報が収集されるている分には問題ないでしょうが、アクセス元アクセス履歴設定情報等々もFacebook以外に情報提供されているということになりますよね。職員がアカウントを持ったということで、Facebookを利用したメッセージのやり取りがあれば、それもFacebook以外のところに漏れてるということになります。

自治体職員が外部SNSを利用するにあたりの方針というかルールというか、そういうものはあるのかな。ちゃんと教育できているのかな。そういうところがすごく気になる。

重要な部分に関しては他の仕組みを利用するような体制が用意されていれば良いのだろうけど、コスト削減を掲げて米国企業のサービスに自治体運営を委ねるということがどういうことになるか、少し考えてみるということはしたほうが良いような気がしないでもありません。

税金が利用されるということで極力コスト削減したいという流れは理解できるのだけど、逆に「それでも多少は費用が掛かっても仕方がない」という運営もあるのだと考えるのですよね。そういうことも踏まえて、如何に削るところは削り、使うところは使えるようにするかというのが自治体に求められていることなのだと思うのだよなぁ。

「海外のサービスはすごい! それを採用する自治体もすごい!」と突っ走っている雰囲気になっていることに、若干の危機感を覚えます。やはりもうちょっと考えたほうが良くないのかなと。

武雄市(というか現武雄市長)に賛同して自治体運営の一部を米国企業に委ねてみようと考えている地方自治体の関係者の方々におかれまして、どれほどまでに考え抜いてそれを推しているのか、そこのところに関して聞いてみたい気がする。

本当に大丈夫ですか?

  1. もっと言えば、暗号化メールでやり取りできるようにもしている。 []
  2. クラウドサービスで暗号化ディレクトリを作成してファイルを保存する方法に関しては『Google Drive 内に暗号化ドライブを作る | 脳無しの呟き《土鍋と麦酒と炬燵猫》』を参考にしてください。 []
  3. 完全移行と言っていたようだけど、そんなことは実現できていないからマヌケな感じになってる。 []