また武雄市の話になってしまうのだけど、先日佐賀新聞ニュースで『武雄市教委が学力向上タウンミーティング/佐賀新聞ニュース』という記事があった。武雄市教育委員会が全国学力テスト結果を公表したことに関して、事前に行われていたアンケートに意味があったかという保護者の声の件が書いてある。
武雄市教委は小中学校教職員や保護者らと学力を考える「学力向上タウンミーティング」を始めた。初回の31日は武雄中校区を対象に開き、75人が参加。市教委が昨年12月に公表した全国学力テスト結果について、保護者から公表への疑問の声も上がった。
(中略)
市教委の説明後に懇談。保護者の一人は、公表の前提となった保護者アンケートについて「何のために取るのか意味が分からず、公表後に驚いた。なぜオープンになったのか」とし、「現実を映したデータとして評価されることを危惧する」との声が上がった。
実のところを言えばこのニュースに関してはあまり興味がなくて、記事を知った時も参考程度に留めておいたのだけど、このアンケート部分について流れてきた Twitter での現武雄市長の呟きには目が点になった。記事内アンケート部分を引用して呟いた崎山氏 (@sakichan) に付けられた返信。
『保護者の一人は、公表の前提となった保護者アンケートについて「何のために取るのか意味が分からず、公表後に驚いた』/武雄市教委が学力向上タウンミーティング/佐賀新聞ニュース/The Saga Shimbun :佐賀のニュース http://t.co/zdaxRJ0y
— SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 (@sakichan) 2013年2月3日
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流れてきた武雄市長の発言をみて「そんなこと記事に書いてあったかな?」と疑問に思い確認したのが冒頭の記事で、その引用にもある通り苦言を呈した方は『保護者の一人』となっている。誰が発言したかはわからないようになっているはずなのだが、どこか別の記事等で保護者の方がどのような立場であるか、書かれていたのだろうか [01] 。
話の流れが見えないので当時の武雄市長と崎山氏のやりとりを確認したのだが、ここだけが完全に浮いている。要するに、崎山氏が引用したら、それを誰が発言したのか武雄市長がわざわざ教えてくれたということだ。よくわからないのは、保護者の方の属性を知らなかったということで「がんばれ」と書く武雄市長の思考回路。関係あるのですかね、それ。
恐らくはいろいろと含みがあるように思うのだけど、武雄市教育委員会の決定に反対意見を持っている方らしいから晒されたのではなかろうかとも邪推してしまう。なんにせよ、そのようなアンケート回答者の属性をネット上で、しかも意味のないところで平気で書いてしまうことに関しては、あまりに浅はかな反応ではないかと考える次第。
武雄市におけるアンケートといえば『「筆跡から特定」苦情 武雄市図書館アンケート公開/佐賀新聞ニュース』が有名な事件なのだけど、今回の件も含めて考えるに、武雄市というのはやはり『個人情報軽視やプライバシー軽視を素で行ってしまう自治体』なのではないのかなと思ってしまう。そういう自治体が CCC と手を組んだわけだから、いろいろな方面からあれこれ言われるのも当然のことなのだろう。
話の流れで TL 上に現れた『プライバシーを軽視する人々にビッグデータを扱わせてはならない – novtan別館』も読んでみたけれど、まさに書いてある通り。平気でさらっと個人に関する属性情報やらをネット上で書けてしまうような人物に興味を持たれてしまうと、こちら側としては不安しか感じられないわけです。
References
↩01 | そういう記事等があるなら教えてください。 |
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