ネット上においては永遠の課題かもしれない実名匿名論争なのだけど、個人的に結論は出ている。私自身が2011年に書いたのものを引用すれば以下です。
私の中では「匿名の人の言うことは聞きません」と宣言する人は「文章が読めないので判断できません」と宣言してるようにしか見えませんね。
匿名であることを批難する人にありがちなのは、「匿名であることを利用して必要以上に相手を敵対し挑発し罵倒する」という部分なのだろうけど、ネット界隈を見ていればわかる。別に匿名でなくても実名の人が「相手を敵対し挑発し罵倒しているケースがある」ということに。同じだよ同じ。
数年前から書いてることだけど、ネット上において実名であるとか匿名であるとかは関係なくて、「そこに何が記されているか」というところがポイントなのであって、実名であろうが匿名であろうが正しい(もしくは傾聴に値する)ことを書く人は書くし、逆にスタンス関係なく「ゴミクズのようなことを書く」人も一定数存在しているわけです。
この手の話は昔からあるわけで、未だにそのような実名匿名で分別するような人にありがちなのは、『相手が匿名なら問答無用で無視もしくは罵倒対象』となることであり、『実名であればその意見表明は(内容がどうであり)傾聴に値する』と言っておきながら、実のところは『実名にて意見表明する指摘に関しては反応しない(無視する)』という行動を取る部分。
つい先日も『#たけお問題 匿名Hateな東洋大学松原聡教授は実名の質問に回答出来るか? – NAVER まとめ』ということがあって地味に注目はしてたのだけど、案の定、実名(と思われる人)からの質疑は華麗にスルー。いろいろな人が該当するのだけど、昔からこのようなことばかりだ。
結局、自身の都合の悪いことには反応できないというだけなんでしょ。
そもそも、そこに書かれている実名とやらが本当に実名であるかどうかわからないにも関わらず、それっぽい名前があれば実名であると信用してしまう。そのような状況で本当に正しい判断ができてるかどうかなど、わかるわけがない。
なぜにそこに記されている文字列をちゃんと読んで認識できないのか。
匿名であることと長年名乗ったスクリーンネームに違いはあるし、ただどちらにしても単一の発言に関してしっかり読めば有益なこと記されていることもあろう。また実名だから「常に正しくて」「他人を尊重して」「罵詈雑言など書かず」「嘘をつかない」というわけでもないことはみなわかっているだろうに。
実名匿名の分別なぞどうでもよくて、必要なのは「そこに記されていることが全うなことであるかどうか判断できる能力」が問われるのが、ネット上での個人個人ができる振る舞いであるということなのですよ。
現在散見される実名至上主義者に抜け落ちている大事な部分はこれだとずっと思っているし、何年経っても変わらない人が存在することに対して幻滅もしている。
おそらくノイズが多くなるのは『完全匿名』であるだろうし、長年利用していて過去がトレースできる『スクリーンネーム利用者』は区別するべきだと思う。そして、『完全匿名』だからダメでもないし『実名』だから信用されるものでもないということ。ノイズはどこにもあるし、真実がどこにあるかはわからないわけだし。
実名からの問いかけに返答できないくせに、匿名に対して意見を聞かず否定する言動を行うような人こそ、いちばんたちが悪い。そういう人は結局まともに議論する気はないのだろうし、そこに何が書かれているか理解しようとする努力もしないわけで、そういう人が「ネットにおける議論とは」などを平気で書いてしまうことがもうおかしくて仕方ない。
ていうか、もう実名匿名論争には飽きた。実名至上主義者は消えてなくなってくれ。