顧客からのクレームに ZOZOTOWN の前澤社長が Twitter でキレて反論して炎上したのはつい最近のことなのだけど [01] 、その後どうなるかと思っていたら、配送料完全無料を打ち出した。
ZOZOTOWNでは、全ての商品を配送料無料でお客さまのもとへお届けします。 それが1円の商品でも、1万円の商品でも、金額に関わらず無料でお届けします。
個人的には炎上した社長の発言、多少やり過ぎた気がしないでもなかったという程度で「まぁ言いたいことはわかるよね」という感じだったのだけど、炎上事件からいろいろあったのかな。それにしてもまさか完全に配送料無料するとは思っていなかったから驚いた。会員ならポイントまで付けるって、逆に心配になるくらいの勢い。まぁその分商品平均単価が上がるのだろうとは思うけど、どうなるのだろう。
Amazon が配送料無料にした時も驚いたけど、この場合のライバルはやはりユニクロになるのかな。ユニクロのネット通販では 5,000 円を超える買い物であれば送料無料だけど、それ未満だと 480 円の送料が発生するのだよな。ユニクロの場合のこの値段設定というのは実は微妙なラインの設定で、ちょっと商品を選んでいると 4,000 円台くらいになるわけで、そうなると「送料無料になるし、あと数点買うか」的な感じになるわけです。
ユニクロはそこそこ利用しているので、まさにその金額設定のマジックとやらにハマることになるのだけど、逆に言うと衣服関係の通販で 5,000 円未満というのもあまりないから気にはしていなかったという感じ。靴下1足分だけ購入するようなパターンは想像できないし。
それでも ZOZOTOWN は英断下しちゃったわけだ。素直にすごいなぁという印象を受けた。逆に言えば、単価の安いものを数点だけ購入する層は少なそうだからできたのかな。ともかく社長はやらかしたけど、瓢箪からコマ的な展開になるかどうかに興味がある。あと、「うわぁ」と思ったのはこれ。
私たちは自社ポイントのみを発行してお客さまを囲い込むような戦略はとっていません。 お客さまにとって最も使い勝手のよいポイントをご自由に選択ください。
自社ポイントではなく、他のサービス(Tポイントもしくは Yahoo! ポイント)へのポイント振替もできるようだ。個人的には願い下げだけど [02] 、これも思い切ったと言えば思い切ってる。思い切ったではなくて、投げやりになったのではないかと思わせてくれるほどの展開。ほんとにこれ、大丈夫なのだろうか。
個人的にはこれを受けて、ユニクロがさらなるサービス改善でもしてくれたらラッキーかな。ネット通販の便利さに慣れてくると買い物するために外出することは減るのだけど(実際激減している)、こういうのはもっとやれという感じ。それで多少の単価が上がるのは許容できるしね。今後は Amazon のように即時配送なら有料プレミアム会員へという流れになるのかな、業界的に。
References
↩01 | 元発言は消されているので、気になる人は『ZOZOTOWN運営のスタートトゥデイ前澤社長が「ただで商品が届くと思うんじゃねぇよ」と客のクレームにtwitterでマジギレ : 市況かぶ全力2階建』などをお読みください。 |
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↩02 | Tポイントと Yahoo! ポイントは業務提携するから、実質は ZOZOTOWN へ個人情報を渡すのか、あっちへ渡すのかどうかという話。それなら ZOZOTOWN で登録するだろうけどね、私なら。 |