2年間の完全在宅勤務で得た教訓


フリーランスで生きることにしてすぐだったかと思うのだけど、確か2001〜2002年だったかな。自宅にNTTの専用線を敷いてサーバも用意して、仕事部屋から関係先にアクセスできるようにもして仕事をしてた時期がある。

狭いながらも一応仕事部屋と言える部屋があって、遊びも含めて1日18時間くらいはモニタに向かっていたような気がする。仕事そのものが結構みっちりで7時間以上はあったかと思うのだけど、残りはまぁチャットだとかネトゲだとで遊んでたか。仕事のピーク時には遊ぶこともできず、15時間以上は仕事してたけど。

モニタに向かう時間以外は寝てたから、2年間でかなり筋肉も落ちていたな。

仕事で外出するのは打ち合わせか取材の時なのだけど、これもほとんどがメールで済ますことができたので、年間で言えば外出してないに等しいという感じ。飲みに誘われて出ることもあったけど、遊びも含めての外出機会もあまりなかったか。オフ会でも外出はしたけれど、それだって毎日あるわけじゃない。

でまぁ、ちょうどそういう時期に父親が死んだということがあって、結構精神的にまいった状態になった。それに関しては最終的に自力で修復したのだけど、結局のところはどうかと言うと、「社会と直接関わっていないと精神がやられる」という結論を得た2年間だったということで。

完全在宅勤務終盤は「ああ! 太陽の光を浴びないとダメだ絶対!」という感じになったもので、毎朝6時くらいに近所の公園に散歩へ行った記憶がある。なんかね、身体が太陽光を求めるんですよね。ここで少し思ったのは、「部屋に引き篭もってずるずる行くと精神の修復に時間が掛かるのだろうなぁ」ということだったかな。

在宅勤務でも最低限、定期的な他者との直接交流機会は必要で、太陽の光も浴びてないと人間が崩れるよな多分……ということを実感した次第。

なんてことを、『自宅勤務で頭がおかしくならないためのクイックガイド : ライフハッカー[日本版]』を読んで思い出した。業務として在宅勤務が可能なら、それができるような環境はあって良いと思っているのだけど、ある程度ルールを作っておかないと大変なことになるというのは実感したからわかる。

ただ懸念点の大部分は「誰かと直接会話をする」ということで回避できると思うので、例えば地元の喫茶店などでマスターと仲良くなっておいて、そこでノマド的な感じで仕事を行うというのは有効かなと思ったりもする。単に外に出ても意味はなくて、「ちょっとした時間に誰かと会話ができる環境」というのが大事なのよね。

体感ではあるけれど、月の半分程度はそういう「仕事遊び関係なく直接誰かと触れる機会を持つ」ということを行えば、精神的にも変なことにはならないような気がしてる。当然外出すれば太陽の光も浴びるわけだから、願ったり叶ったり。

そういうわけで、完全在宅勤務というのは実質不可能なんじゃないかと思ってる。ちなみに私は外に出るようになってから高校時代以来のバドミントンを再開したのだけど、身体を動かすというのも結構大事な気がした。現在は右目の状況がスポーツを行うには芳しくないので休憩中だけど。

意外にいろいろ考えておかないと大変なのが完全在宅勤務なので、それを目指す人がいるならば、体力面と精神面の両方を常にケアする方法を見つけておくこと。それができないと多分3年保たない。定期的に外出して、誰かに会うように心掛ければ結構大丈夫だと思うけど。

いや、長いこと声出さないと会話の仕方まで忘れちゃうんだよね。これは致命的に怖い。チャットとメールで仕事ができてしまうと陥ってしまう罠です。いつもPCでテキスト書いてるから自筆で漢字が書けなくなるのと同じ現象が、会話というレベルでも起きてしまう。

そういうことを経験しての現状だけど、おかげさまで満員電車を利用しないであちこち移動できる程度に仕事できる環境は整えた。ストレスが溜まるような状況は極力排除しつつ、誰かと接して会話もしつつ、基本的に在宅で業務が行えるような状況をたぐり寄せた。

というわけで、これから自宅をメインの仕事場にして動こうとするフリーランスを目指す人は、「社会との接触を如何に行うか」も考えておくと良いと思います。それができるなら稼ぎはともかく、精神的には安定できる生き方もできるような気がします。