DeNAが運営する医療系サイト「WELQ」の炎上休止で、昨今における「キュレーションサイト」の有り様が問われている件。医療関係者が監修もしていない状態で公開された記事ばかりでどうしようもなかったというのはさておき、ならば、医療関係者が監修してれば大丈夫かというとそうでもないようで。
「2270名のドクターが参画するヘルスケア情報サイト」をウリ文句に医療系の記事を公開している「ヘルスケア大学」というサイトがあります。
「ヘルスケア大学」では各記事に監修ドクターの顔写真や所属、名前等の情報が記されており、それを以ってして信用たる証としているようです。実際にとある方に聞いたところでは、忙しいドクターに変わってライターが執筆(執筆者の情報は非公開)を行うが、内容に関してはドクターに確認を行ってから公開されるものだそうです [01] 。
ところがドクターに監修されたという記事の割にはかなり怪しい内容のものもあり、一部では「本当にそれで問題ないのか?」という声も聞こえてきていました。実際にホメオパシーであるとか水素水であるとか、その手のキーワードで検索するとたくさんの記事がヒットします。
さて。
その「ヘルスケア大学」の記事から監修ドクターの情報が消えているというタレコミをもらいました。実際に何本かの記事を確認したのですが、監修ドクターの情報が消えたものは以下のような表示になっています。
ちなみにサイト内で「水素水」をキーワードにして記事検索を行うと、以下のような結果が表示されます。
何本かの記事を確認するとわかるのですが、検索結果に「【医師監修】」と記載されているにも関わらず、記事を表示すると監修ドクターの情報がないというおかしな事態が発生中。執筆者の情報がない記事で監修ドクター情報が消えるとなると、その記事が本当に信用に足るものなのかどうか不明となります。
ドクター情報が消えた記事もInternet Archiveで記事URLを確認すれば判明するのはご愛嬌。で、今回の状況。運営側が自主的に行ったのではなくて、監修しているとされた先生方からの依頼で情報を下ろした感じがします。いろいろと記事を読んでいたのですが、特に問題がないような記事からもドクター情報が消えていますし、同じドクターでも情報が残っているものと下ろしたものが混在している事例もあったりします。
要するに、DeNAの状況を見た先生方が「もしかしてやばくね?」で逃げ出したのではなかろうかと、そういう雰囲気をひしひしと感じるわけです [02] 。
なお、検索窓よりドクター名を入れて検索すると、その方の監修した記事一覧もリストアップされます。中にはすべての監修記事が消えてしまった方もいるようで、「うわ、完全逃亡wwww」というカオスな状況になっていたり。
ウリ文句である「2270名のドクター」の数はどうなるのでしょう。そんなことをつらつら書きつつ、監修ドクターの情報が消えたものに関しては一旦非公開という措置を行ったほうが良いのではないかと思いつつ、今後の展開を見守りたいなと考えるねこなのでありました。
にゃーん。