Twitterでここ数日話題にして遊んでいたのだけど、武雄市のサイトのアクセス数の件。講演にて樋渡現武雄市長は以下のように言っていたらしい。引用は講演に行った方の発言の魚拓から。
武雄市も8年前はアクセス数5万件、今では98億7先件だそう
自治体サイトをFacebookに移行してからアクセス数が上がったと自慢されているようなのだけど、この数値って『リーチ数』 [01] ですよね。Facebook上での投稿に対して何かしらのアクションを起こした数のカウント数。
炎上でも何でも良いのだけど、シェアされたりいいね!が付いたりコメントされたらどんどん数値が上がっていく。信者やアンチがいるだけで数値はうなぎ登り [02] 。
いや、指標としてのリーチにケチを付ける気はないです。実際に読んでるかどうか見られているかどうかはさておき、アクションがそれだけのカウントされているのだろうから、そこは信用してよいでしょう。
それで、ですよ。8年前の5万件という数字といえば、おそらくはきっと一般的なアクセス数の取得だと思うのだけど、それと比べてどうするのという話。年間に数個しか卵を産まないダチョウと山のように卵を生むカエルなら、カエルのほうが偉い的な(なんか違う)。
指標や計測方法の違う仕組みで得られた数値を並べて、多いほうがすごいからFacebookにして良かったとか何言ってるんだか。
Facebookを利用することで自治体の枠から飛び出してあらゆるところにリーチするのは『市外からの観光客誘致等』には向いているのだろうけど、自治体住民に対する行政サービスとしての役割を考えると、(情報が必要な方にアプローチできれば)アクセス数は問題にならないし、むしろ情報がどんどん流れて検索するのも大変なFacebookは向いていないのではなどと考えているわけで。
自治体サイトのあり方に関しては暇な時にゆっくり考えてみようかなとは思うのだけど、ともかくはですよ。
結論としては、サイトのアクセス数とリーチ数という指標の違うものを同列に並べて、アクセス数がすごいという言い方で誤魔化してる某市長っていやらしいなってことだよ。
— でゅらはん(猫配膳係) (@Dullahan) 2014, 1月 24
なんだかもう、これに尽きる。都合の良いところだけ切り出して、今やっていることがすごいすごいとか。モノは言いようとはこのことだな。適当に聞いていると騙されるから注意しないといけない(というのは武雄市問題におけるお約束)。
References
↩01 | リーチに関しては『Facebookページの投稿の指標 | Facebookヘルプセンター | Facebook』などを参照してください。 |
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↩02 | 有名なページほど数値は増えていく仕組み。 |