朝礼のある会社

もふもふあげさん 仕事
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フリーランスになる前にいくつかの会社の正社員をしていたことがあるのだけど、朝礼のあった会社は2件。最初に経験したのは大阪でルート営業をしていた中小レベルなところ(小寄り)。社員持ち回りで朝礼当番が回ってくるのだけど、必ず中間管理職の先輩とのペアになる。当番の日は午前8時前までには会社へ行っていないとダメで、先輩は会社の鍵を持っていて解錠の役目がメイン。ちなみに始業は午前9時。

ああ、当番の前日は最後まで残って会社の戸締まりもするのだった。自主的な残業で残る人がいたら、当番はすることがなくてもお付き合い。可能なら残っている人のお手伝いをして、早く帰宅出来るように協力していたような覚えがある。

会社は5階建ての自社ビルなのだけど、当番の朝は1階の扉やシャッターを開け、平社員は別のところにある本社ビル(小さい店舗兼会長自宅)に営業車で会長を迎えに行く。往復で 20 分くらいの場所。会社まで会長を連れてきたら、先に掃除をしている先輩と一緒に各フロアの掃除を行う。会長は自社ビル周辺を始業時間までお散歩するのが日課。

始業時間になったら、当番の平社員が司会で朝礼を行う。司会は簡単に何かを喋ることになっているのだけど、ここで取り上げるネタはかなり自由で何を喋っても良かったように覚えている。前日の野球の話をしても良かったし、個人的な話(新車を買っただとかおもしろい本を買ったとか)でも良かった。ちなみに何もなければ1発ギャグでもやれば許されるという雰囲気。

そんな感じで3〜5分ほど喋ったら「それでは社長、どぞ」的な振りを行って、業界ネタや市場動向等を社長が喋る。それが終われば「それでは今日もよろしくお願いしまーす」でお開き。

もう1件は上京してから勤めた某業界大手なところ。こちらは内勤だったのだけど、配属が決まるまでは社員研修時は本社へ通勤。こちらでは大阪時代のようなことはなかったのだけど、始業時間になるとメインフロアに全員集合。最初はラジオ体操を行い、その後は社訓を大声で暗唱。そして部署単位に別れてのミーティングを行うという感じだった。

こちらの会社の場合、まずラジオ体操における上司のやる気のなさにクラっとしたことを覚えている。管理職以上は平社員の前に並んで一緒に体操するのだけど、中にはやる気なさを全面に押し出す方が数名。やらされる側がさぼるようなことがあればその後のミーティングで罵倒されるので、余計に殺意が湧いたりする。

社訓の絶叫に関しては中堅どころの社員がランダムで指名されて、管理職の前まで出る。そして暗唱で絶叫。1項目を絶叫すると、他の社員もそれを復唱するという流れでこれが 10 個くらいあったかな。ここでもやる気を見せないと、その後のミーティングで目を付けられる。冷静になって第三者的視点で眺めると、正直「こいつら頭おかしい」となる。

大阪時代でも朝礼をするということだけで「えー」という感じがしていたのだけど、上京して超体育会系なノリの朝礼を経験した後では「あっちの朝礼の方が絶対におもろかったよなー」という感想に変わった。あっちでは遊びがあって、それを許容する風潮があった。おもしろいことが言えたときは部長が噴くような感じだったし。上京して勤めた会社でのそれは、朝からどんよりしてやる気が一気に失せるような感じだったな。あのノリが好きな人なら良いのだろうけど。

結果は明らか。大阪時代の会社は6年以上勤めたことになるのだけど、上京後の会社では(他の問題もあって)1年を待たずに退社することになった。今で云われる『社畜』なのだろうか、そういうことにまったく自身が向いていないことはわかったし、恐らく続けると心が病むなと自己判断したから、現在の状況に至ったという感じになっている。大阪時代のまた別の会社でも酷いことはあって、振り返るにつくづく私は会社員に向いていないということがわかる。我慢してたら死んでたと思う。

新入社員ですが、もう会社を辞めたいです。:The Workaholics』を読んでいろいろと思い出したので書いたのだけど、こちらでのアドバイスはネタでもなく意外に良いものだと思う。大阪時代の朝礼がまさにそのような感じで、当番になる人によっては「こいつ今日何喋るんだろうw」という楽しみがあった。今から振り返るに、それなりに社長も考えてはいたのだろうな。当時は正直内心で「このハゲ」とか思ってましたけど。

何でもそうだとは考えるのだけど、(朝礼に限らず)朝から楽しくなるようなイベントがあるなら、結構やる気になったりはするものじゃないかなとか。朝からどんよりするようなイベントだと、エンジン掛かるのがお昼前だったりしてご飯食べたらもうやる気失っていたり。そのまま午後になって残業突入になったりして、それがサービスだったりするならばどんどん心が削れるのは簡単に想像できたりもするし。

自身に合う企業とか、業務形態であるとかを見つけることができれば幸せなのだけど、なかなか世の中はうまくいかないから問題が起こったりするのだろうな。すべてが完璧なものを見つけることもできないし、どこかで妥協はしないと生きて行けないのだけど。つまるところ何が言いたいかというと、たかが朝礼でもやる気を失わせてしまって誰かを悩ませることになるというのはあるだろうし、それはとても理解できるよなということで。

私の場合仕事は好きなので、その感情をスポイルしないような状況を確保するのがポイントではある。自身の努力ではどうしようもないことはよくあるのだけど、毎朝強制されるようなことにはならないで済んでいるので、多少は良かったのかなとか思ったりはした。

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