異形茶会に行ってきた

Hasu no hanaで開催された『異形茶会』に行ってきた アート
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2022年ゴールデンウィーク某日、東京は戸越にあるギャラリー『Hasu no hana』にて開催された『異形茶会』にお呼ばれすることになった。『異形』とは、芸術工(ワザタクミ)である浅野暢晴氏(@asanonobuharu / Twitter)が生み出す、不思議な生物のこと。

私が『異形』を知ることになったのは、Togetterでまとめられていた『おじさんが「こういうのは分かんねえんだよな」と言いながら入ってきたが出る時に「おもしれぇじゃねぇか」と言った』なのだけど、とにかくはこれを読んでトリックスターにベタぼれしてしまい、「なんだこれ! 観たい見たい!」となり。

都内で何かしらやってくれたら観に行くのだけどなぁ……などと思っていたらの開催で。うん、速攻で飛びついた。「お茶会? よくわからんがまぁいい」というノリです。兎にも角にも、トリックスターを直接観たかったのだ。

Hasu no hana

予約した時間15分前にギャラリー前に着く。「扉が開いていない場合は外の椅子でお待ち下さい」的な張り紙を見て、素直に座って待つ。実際にギャラリーに入ってわかったのだけど、スタッフの方が一人で対応してるので防犯対策ですね。

扉が開いたら1Fに入る。写真撮影可の作品群を眺めつつ、お茶をいただくための器を選ぶように言われる。私はいちばん右のものをフィーリングで選んだ。

お茶を飲むトリックスター(器)を選ぶ

選んだら狭い階段を2Fへ上がり、たった2畳の『異形の間』に通される。荷物はすべて1Fで預けているので、完全な手ぶら状態。いつも握っているiPhoneもない状態。「時間がわからないからどうかな」などと思って、かなり久しぶりに「腕時計があったらよかったのに」などと思う。

この段階で、「ああ、スマホ依存すごいな」と自覚をした。

スタッフの方がお茶とお茶菓子を運んでくれて、そして去った段階からが本番。狭い部屋の中を見渡して、正面に鎮座する主を観る。座って右側にあるお香を焚いている『異形』、ろうそくで火を灯す『異形』。そして一輪挿しと化した『異形』をまじまじと眺める。主がいる向こうには、あちこちを観ている『異形』がいる。「必要なら使ってください」と言われて置かれたランタンで、適当に照らしてみる。

文様を細かく観て造形を細かく観て、久しぶりになにかに集中するという機会を得た気がする。お茶を飲みつつあれこれ観ていたら、あっという間に時間が過ぎた。終了のアラームを聞いて「あ、これで終わりなのね」という感想。

1Fに戻ってスタッフの方にいろいろと質問をしたのだが、印象的だったのは、「型で作る作品が多かったけれども、手びねりで作成するものが増えた」という話。『異形の間』の正面に鎮座する主も、手びねりから生まれたらしい。すごい。

個人的には型を使用する作品は「未来永劫」を伝えるものと思っていて、手びねりの作品に関しては「その一瞬」を伝える唯一無二のものだと考えていたりする。優劣を付けることはないけれど、それぞれに関してのアプローチがあって、それを知るのもとても楽しい。

『無の15分』という感じがした。時間はすぐ過ぎて、現世から少しだけ気分をリセットできた自分がいた。

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