松濤美術館で『終わりのむこうへ : 廃墟の美術史』を鑑賞してきた

終わりのむこうへ : 廃墟の美術史 アート
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美術関係にほとんど縁のない人生を送ってきた私が展覧会へ行くよシリーズ(今作った)。今回は、松濤美術館にて開催中の『終わりのむこうへ : 廃墟の美術史』です。先に書いておくと、美術館鑑賞素人が書く雑感感想文なのでよしなに [01]

さて。

松濤美術館は渋谷区民だと毎週金曜日が入館料無料ということなので、何かやっていないかとチェックしたのは今週頭のこと。でまぁ眼の前に飛び込んできた「廃墟」という文字だけを読んで、行ってみる気になった。

受付に行って渋谷区民であることを示す免許証を出すと、「はい、2階へ行ってから地下1階へ行ってくださいね」と2回ほど念押しされる。途中でわかったのだけど、時代の流れに沿って作品が展示されているのね。なるほど。

2階に上がったすぐのところには、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの『『ローマの景観』より:シビラの神殿、ティヴォリ(背後から)』がどかんと展示されている。今回の展覧会で唯一写真を撮ってよいとのこと。

ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ:『ローマの景観』より:シビラの神殿、ティヴォリ(背後から)

いろいろと作品を観ていくのだけど、やはり気になったのはジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの作品。エッチングで製作されているという一文を読んで素人ながら「うわー」などと思う。

中学生時代の美術の時間でエッチング体験なるものをやって大ハマリした経験がたまたまあったもので、ほんのちょっぴりだけかじった身としては、「なんでこんな表現できるのよ」などと驚いた次第。展示物を順番に観ていくのだけども、幾度か彼の作品の前に戻って延々と観てしまった。

他で個人的に圧倒されたのは、元田久治の作品。とくに、渋谷を廃墟として描いた2点のリトグラフ。この展覧会に行くのであれば、先に渋谷ハチ公前スクランブル交差点内から109方面の景色を観ておくとよいかもしれない。うなる。

現実と想像の間を揺らぐ感覚で描かれる廃墟の作品を観ていると、2017年にアニメとして放送された『少女終末旅行』を思い出した。

そうそう。澤部清五郎作の『群羊図(伊太利アッシジ附近)』も延々と眺めていた。掛軸に描かれた日本画なのだけど、絵柄が妙にかわいくてものすごく不思議な感じになる作品だった。展示作品は多数あったけども、これは他とまったく違う感じで異質でもあった。

というわけで、廃墟好きな人なら鑑賞しに行くのもよろしいのはないでしょうか。今月末までの開催なので、興味ある方は急がれたし。

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