キングソフトが高木浩光氏に出したメールの件

キングソフトが高木浩光氏に出したメールの件

先日キングソフトがやらかしたことはとても簡単な話で、『依頼対象者の活動履歴を精査しないまま』『恐らくは日本でいちばん依頼してはならない人物をターゲットにして』『自社製品を好意的に書いてはくれませんか』とお願いしてしまったことだ。この話にすぐ飛びついた方々のほとんどは、「ステマではないか? けしからん!」などと思って飛びついていないですよ。

単純に「ばっかじゃねーのw」という理由で飛びついてます。

仕方ないよ、だってバカ全開なのだもの。高木氏の RT が流れた瞬間に目が行ってしまって、呟きが流れていく様を観て腹筋が割れそうになるのを堪えたのですよ。ガソリン身体に撒いてから火事場に突入したとか、手榴弾のピンを抜いてなぜかピンを相手に放り投げたとかそういう話。

本日はその件に関してキングソフトからのニュースリリースが公開されたけど、タイトルがすでにおかしい。『一部サイトでの反響について』ではなくて、『高木氏およびその他の方々に送信したメールに関して』とかそういう感じにするものじゃないのかね。タイトルからして炎上規模を小さくしたいという意識がまる見え。そうしてこれ。

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オピニオンリーダーやライターの皆様などにご協力いただき、今後リリースが予定されている製品について、バージョンアップによる改善点や新機能などを、良い点・悪い点含めてありのままに執筆していただきたいと考えました。

一部サイトでの反響について – ニュースリリース

メールには「評判形成についてご協力いただける方を探しておりますが、そういった仕事の依頼も受けられてますでしょうか」と書いてるようだけど、評判形成となれば「良い方向に書いてくださいね」という依頼と取るのが普通ですよ。そこで真面目に書こうとして悪い面を書いたら校正入れると思うのだけど、違いますかね。「良い悪い、どちらでも良いので評価をいただきたい」と依頼メールで書いていれば、キングソフトの評価は逆になったと思うのですよ。でも、そういうことは期待してなかったでしょ。

最終的な評価が No.1 なのであれば、行うべきことは自社製品のブラッシュアップであって、それを行ってからプレスリリースを出せば良かっただけですね、はい。「ポジティブな評判形成にご協力いただけないかというご相談です」と書いたようじゃないですか。ネガティブな評価しかできない方はお断りだったと宣言してるのだけど、言い訳が言い訳になっていない。

ステマかどうかじゃなくて、その企業スタンスがお笑いを呼ぶ状況になっているのだけど、そこを勘違いしてはいけない。あと困るのは、普通に広報活動して記事執筆してもらっていたりニュースで取り上げてもらっている企業に失礼なんですよ、これ。人選間違って晒されたことでどうなったかというと、まともに PR 活動しようとしてる企業の広告まで「あー金もらって良いように書いてるんだよな」とネガティブに捉えられてしまうのですよ。

「あー金もらって良いように書いてるんだよな」が「まぁでも良さそうだし購入候補に入れておくか」等、ポジティブに転じれば良いのだけど、こういうことされたら広告への理解の敷居が上がるんですよ。Web 広告に関わってるから書くけど、こういうのは本当に迷惑です。良いのか悪いのかわからんような商品をうまく書いてもらうなら、やるべきことはそうじゃないでしょ。

少なくとも高木氏にメールを出すならごちゃごちゃ書かないで「セキュリティ製品に関するレビュー記事執筆に関して、それが可能かどうか」のお伺いをすることでしたね。それでも門前払いで終了しただろうけど、炎上はしなかったと思いますよ。きっと日本人が忘れているのは、そういう礼節だと思うのですね1

  1. キングソフトって中国系だっけ? どうでもいいけど。 []