自身ができなくなったことを他者のせいにするのは真の意味での老化だ

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久しぶりにひどい記事を読んだ。電子マネーに怒りを向ける鳥越俊太郎氏の話。社会の変革についていけない高齢者の気落ちは理解できないこともないのだが、知ることをやめたらそこで終了だと思うのだよね。

「私たちは現金世代です。支払いはキャッシュじゃないと落ち着かない」

鳥越俊太郎氏(78)が電子マネー強制社会に怒り 「私たちは現金世代」(マネーポストWEB) – Yahoo!ニュース

この記事の全てはここにある。要するに「気分の問題」だ。自身の気分の問題を、高齢者の代表のように語る口調がみっともない。キャッシュレスでしか支払いができない店舗というのは、今のトコロはレアケース。実際にキャッシュレスを採用してニュースになった『浅草に“完全キャッシュレスてんや”登場 訪日外国人向けで現金購入不可のハイテク店舗 – ねとらぼ』というパターンもあるけれど、こちらは実験的要素が強い。

現金払いとキャッシュレス決済のいちばん違いは、スピード感の問題になると思うのだけど、そういうのは実は微々たる差でしか無い。キャッシュレス化で決済速度の向上と人件費のコスト削減が店舗側に利益をもたらすのは当然のことなのだけど、別に現金派を差別しているわけでもない。現に現金払いのレジは存在してるではないか。

不便な環境で時間がかかるのは、今に始まったことでもない。

そういえば、セルフレジと通常レジの両方を採用しているスーパーで買い物をしたことがある。セルフレジはガラガラだったのだけど、結局ほとんどの人は「よくわからないから使わない」というだけなのだ。さっさと会計を済ませたい人は、率先してセルフレジへ行く。「よくわかないから不安」だという場合は、それに対応してくれる人材がいる場所を選べば良いのだけど、そこにコストがかかるとすれば、それなりの対価は必要だ。

なんでも無料でやってくれると思うな。

週末の混雑時には現金専用レジの前に長蛇の列ができ、キャッシュレスレジがガラガラになる。“電子マネーの使えない年寄りは行列に並べ”と言われているのと同じだろう。

鳥越俊太郎氏(78)が電子マネー強制社会に怒り 「私たちは現金世代」(マネーポストWEB) – Yahoo!ニュース

昨今のご時世に合わせて対応できないのであれば、それは甘んじて許容するべき事案だ。誰も「現金では売りません」などと言っていない。自身が知ろうとすることで生活の幅が格段に広がるということを、再認識するべきだ。できなくても構わないけれど、それをただの感情で否定するのはおかしい。

レジで直接、お釣りを渡してもらって会話があるほうが、生活が明るくなるでしょ

鳥越俊太郎氏(78)が電子マネー強制社会に怒り 「私たちは現金世代」(マネーポストWEB) – Yahoo!ニュース

私はコンビニでの支払いをau WALLETで行っているけれど、いつも行くお店の店員さんとはよく喋る。自身のコミュニケーション能力の不備を一般論として落とし込むなよ。なんだよこのじじい。

本当に最近感じるのだけど、世間の状況に関して知ろうとしないその感情こそが真の老化なのだろうなと思った。

人工知能が真似できない、人間の「創造力」 83歳のアプリ開発者・若宮正子氏が語るプログラミング教育の価値 – ログミー』は読んで感銘を受けた。いつまで経っても老いないという人の生き方を真似できるかどうか、自身に問いかける。できないことを他者のせいにするような歳の取り方だけはしたくないと思った。