初めて納豆を食べたのは、南大阪在住時代。たしか、小学校4年生くらいのときだったように思う。
テレビドラマで納豆を食べるシーンを何度か見て、「ちょっとこれ食べてみよう」という話になったというのがきっかけ。ドラマに出てくる俳優さんはとてもおいしそうに納豆を食べるものだから、きっとおいしいのだろうと。
ちなみに両親は広島県と徳島県の出身だったもので、納豆を食べる文化なんていうのは我が家にはなかったのであった。
当時の大阪ではまだ納豆はメジャーな食材ではなくて、乾物屋に行けば藁に包まれた納豆が数本あるくらい、という状況。「本当に買う人いるの?」みたいな感じで、店頭に並んでいたことを覚えている。
買ってきた納豆は、母親と私と弟の3人で食べることにした。
ドラマで見たように器へ納豆を入れて、ドラマで見たようにいろいろと入れる。「ネギ入ってたな」「からし入れる?」「醤油もかけてた気がする」「卵の黄身は」「白身もったいない」などという会話の末に、混ぜ繰り返した納豆をテーブルにおく。
そうして食べた納豆は、それはそれは無理な代物でありました。残した納豆を「これ全部食べるの私なんだから!」と半ギレで完食した母は強かった。その後、笑福亭鶴瓶がにおい控えめ納豆を宣伝しても、私の心には響くことはなかった。
最初の経験がトラウマになって数十年。好き嫌いのほとんどを克服はしたけれど、納豆だけがずっとダメで生きて来た。ところが、先日ちょっと気になるまとめを見つけて、考えに変化が起きた。
『「タバスコは和食に意外と合う」らしい→その納得の理由がこちら「確かにそうだよな」「和え物とかに合いそう」 – Togetter』が、そのまとめ。
こちらのコメント欄で書かれていた「タバスコの酸味は強いので辛味だけならハバネロが」みたいなコメントを読んだ時、「あれ? もしかして食えるんじゃね?」と思ったのだ。最近辛いもの系を食べる機会が多いもので、かなりそれに慣れてきていたというのもあり。
というわけで、先日買ってきたのがアイキャッチ画像にもある納豆とハバネロソース。
納豆はオーガニック系だから買ったというわけではなくて、単純にスーパーで売られていた中でいちばん分量が少なかったから。少ない分量で2個入りだったのだけど、これなら仮に「ごめんよさいなら」するときでも罪悪感少なめでいいだろう。ハバネロソースはちょっとマイルドなやつ。
そうして食べたのが昨日の晩ごはん時。納豆にはハバネロソースを小さじ1ほど入れて混ぜたのだけど、割合的には多かったようで「食感のあるハバネロソース」という感じになった。ただ、これを食べた感想としては「あ、いけるかも」というレベルでちまちまと食べる。ダメだったにおいがほとんどない。
半分くらい減ったところで、別途用意していた茹でオクラに混ぜたらもっと食べやすいかなと想像して、そちらにぶっこんで混ぜてみた。結果的には、「最初からこうしておけばもっと楽に喰えた」という感想に。
- 納豆 1パック
- ハバネロソース 小さじ1
- 茹でオクラ 4本
- 白だし 小さじ1
- 醤油 小さじ1
- 味の素 適量
- 削り節 適量
- 納豆にハバネロソースを入れて混ぜる。
- 茹でオクラは小口切りにして味の素をふり、白だしと醤油と削り節入れて混ぜる。
- 1に2を入れて混ぜ回せたら完成。
このレシピで完食できるということがわかったというのは、大いなる収穫だった。一度食べることができたなら、今後もなんとかなりそうではある。納豆は残り1パック分あるので、とりあえずは同じようにして食べよう。
これでたいていのものは食べることができるようになった。未だにダメなのはイナゴの佃煮を除く昆虫系かな。まぁ日常的に食べるようなものではないだろうから、特に問題はない。
納豆は、慣れてきたら他のレシピも考えることにしてみる。